リスクマネジメント

リスクマネジメント

当社グループは、経営に影響を及ぼす可能性のあるさまざまなリスクを体系的に認識・評価し、適切に管理することにより、リスクの発生を未然に防止あるいはリスクの発生による損失を低減し、グループの企業価値の維持・拡大につなげることを目的として、「メタウォーターグループリスク管理規程」および「リスク管理実施手順書」(以下、「リスク管理規程類」)を策定しています。
リスク管理規程類には、リスク管理の体制およびプロセス、影響度評価基準、リスク分類などを定めています。影響度評価基準は、リスクが顕在化した際に想定される影響の大きさを評価するために重要項目(5項目)を3段階(大、中、小)に分類し、リスク分類は、当社の外部環境や事業環境に大きな影響を与える項目として、外部環境(6分類)、事業環境(17分類)に分類しています。
当社グループでは、リスク管理規程類に基づき、期初にリスク抽出、影響度評価、対応方法の検討などを各部門および子会社にて実施し、上半期終了時点において中間評価を行います。通期終了時点には同様に通期評価を行い、上半期および通期共に各部門などのリスク管理内容を社内に開示しています。
また、ガバナンス分科会は、各部門および子会社などが認識・評価するリスクやリスクに対する対応策などをグループ全体の視点で取りまとめて、サステナビリティ委員会に報告、協議しています。同委員会での報告内容および協議内容などを適宜、経営会議および取締役会に報告しています。

リスクマネジメントとコンプライアンス

事業継続マネジメント(BCM)への取り組み

事業継続マネジメント(BCM)の推進

当社グループでは、事業継続マネジメント(BCM: Business Continuity Management)の強化を図るため、事業特性に合わせた事業継続計画(BCP: Business Continuity Plan)を策定しています。さらに、定期的にBCM推進部会を開催することにより、策定したBCPの陳腐化の防止と、実効性の向上に努めています。
2020年度以降は新型コロナウイルス感染症の影響下の事業継続を想定し、CMT(Crisis Management Team:危機管理チーム)のメンバーによる初動対応訓練と、現地緊急対策本部の本部要員向けの説明会をリモート主体で実施したほか、同感染症への対応をBCP手順書に落とし込むなどの取り組みも行ってきました。
また2021年度から2022年度にかけては、被害想定のバリエーションに対応するべく、地震や風水害を想定した初動対応訓練、対象者や地区を拡大した訓練、ビデオ素材を活用した教育を実施。2023年度は、地区をさらに拡大した訓練の実施や、リスク発生時の報告・情報共有ツールの見直しなど、これまでの取り組みをブラッシュアップし、BCPのさらなる浸透・習熟と実効性向上を推進しています。
水・環境インフラを担うという社会的使命を鑑み、さまざまな緊急事態の発生に際しても事業を継続できるよう、BCMを推進していきます。

ビデオ素材を活用した教育
BCP運用訓練(CMT事務局)
BCP運用訓練(営業所)

自治体の水道事業BCPを支える取り組み

当社がSPCの代表企業を務める「あらおウォーターサービス(AWS)」は、熊本県荒尾市で水道事業などの包括委託による事業を展開しています。そこで荒尾市企業局がBCP運用訓練を実施するにあたり、AWSは1分1秒でも早く情報収集し、復旧に必要な経営資源(人や重機・部品などのモノ)などを確保するため、ICTを活用してサポートを行いました。現地の情報(プラント監視画面・タイムライン・TODOリストなど)を本社(東京)、九州事務所(福岡)などでリアルタイムに共有することで、復旧にかかる時間の短縮を図り、「高速事後対応」の実現を目指しています。

現地(荒尾市)の情報を本社(東京)でリアルタイムに把握