知的財産の創出と活用
知的財産に関する基本方針
当社グループは、企業理念である「続ける。続くために。」の実践を通じて、持続可能な環境・社会の実現に向けて取り組み、企業価値の向上を遂げるための活動を展開しています。
その活動において、自社単独での知的財産創出に加え、同業及び異業種を含めたステークホルダーとの共創関係を構築していく中で、新たな領域での知的財産を創出することを目指し、活用へ結びつける知財戦略を構築します。
さらに、知的財産情報を、非知的財産情報と併せて解析することで、経営に役立つ情報を提供する機能を知財戦略に織り込みます。
当社グループは、知財戦略の実現に向けて、以下のような取り組みを実施しています。
1.知的財産の取得状況
当社の知的財産(特許、意匠、商標)の推移は、次表のとおりです。
特許は、開発成果の確実な保護を目的としており、日本特許は680 件、海外特許は284 件です(2023 年3 月31 日時点、以下同じ)。海外特許は、海外展開可能な技術を対象として、北米・欧州・アジアにおいて取得しています。意匠は、国内で10 件、海外で8 件を取得しています。商標は、ブランド管理の観点からハウスマークを海外で取得しており、国内で96 件、海外で31 件を取得しています。
国内 | 海外 | |||||
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2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
特許 | 740 | 709 | 680 | 272 | 274 | 284 |
意匠 | 10 | 10 | 10 | 8 | 8 | 8 |
商標 | 73 | 100 | 96 | 31 | 31 | 31 |
2.知的財産と当社コア技術との連携の試み
取得した知的財産を当社の開発における技術分類(コア技術分類)と結び付けることにより、知的財産の位置づけを確認しつつ自社単独で技術を深化させるか、共創体制で新たに進化させるかの判断に利用しています。
3.知的財産の創出と活用のための環境構築
当社グループは、従業員がその成長段階に応じた業務の中で知的財産を意識し、法令遵守、創出及び活用を促すような風土作りを目指しています。
そのために、知的財産に関する教育制度の改革を続け、新入社員から管理職まで段階的な教育を定期的に実施しています。
また、従業員の知的財産教育(OJT)を確実に実施できる知的財産部員の育成を目指し、そのスキルアップを部門として推進し、高度な専門知識を有しかつ信頼される人材の育成を行っています。
知的財産の活用を促進するために、発明者以外にも知的財産の活用に貢献した従業員にインセンティブを与える制度の構築に努めています。
4.知的財産等への投資
当社グループは、企業価値の向上に向けて、知的財産の保護のみならず、一定の特許数の維持も目的として、継続的な投資を実施しています。また、今後の事業戦略上で重要となる地域に関しても先行して特許を取得して、今後の事業進出及び拡大への貢献を目指しています。
また、事業を通じて企業価値の向上を遂げるために、知的財産に関する専門家の育成や事業部門等への知的財産に関する基礎教育から活用方法等の教育に関しても、継続的な投資を実施しています。