環境技術の導入実績

環境技術の導入実績

当社グループは、多くの水処理や汚泥処理に関わる技術・製品を開発、提供していますが、製品の安全性、品質の確保はもちろんのこと、環境負荷低減にも貢献する技術開発を推進しています。業界のトップランナーとして、時代のニーズに合致した製品提供を通じて社会に貢献しています。2021年3月末時点での主な製品の実績を紹介します。

浄水処理技術 気候変動にも対応した安全な浄水システム

セラミック膜ろ過システム

当社の「セラミック膜ろ過システム」は、膜ろ過方式を採用している国内の浄水場においてシェアシェア№1を誇る浄水システムです。膜の破断リスクが極めて低いこと、原虫類を除去できるため、ろ過水の安全性が高いこと、省スペースで設置できることや長寿命であることが特長です。
国内の浄水処理方式はこれまで、緩速ろ過法や急速ろ過法など砂ろ過法が主流でしたが、現在は新たな方式である膜ろ過法の導入が進んでいます。
当社においては、1989年より開発に着手し、数々の国家プロジェク
トにも参画。セラミック膜の高性能化、低コスト化を進め、車載式や
CPCMへの発展につなげています。

※当社調べ

セラミック膜ろ過システムの特長
  • 高強度・高信頼性
    水道の安全性を確保するために、最も重要な要素の1つとなるのが膜の信頼性です。当社のセラミック膜は高強度を生かした「破損しない膜」として、水道水の安全性を高めています。
  • 維持管理(保管・管理)が容易
    当社のセラミック膜は、乾燥状態で保管できるため(他のろ過膜に比べて)保管や管理が容易です。また、災害などが発生した緊急時にも、乾燥状態からすみやかに運転を開始することができます。
  • 高い運転安定性
    日々刻々と変化する原水の状況に対応し、当社のセラミック膜は常に安定した浄水処理を継続することができます。降雨などにより原水がとりわけ高濁度となった時にも、本システムはろ過性能を低下させずに運転することができます。
  • 長寿命で環境にやさしいセラミック膜
    当社のセラミック膜は、15年以上の長寿命を誇ります。さらに本システムの膜は、寿命を迎えた後もセラミック原料として再利用できるため、廃棄物を出さず、環境にやさしい膜素材となっています。また本システムは、原水をろ過する際に必要な圧力が低く、ポンプなどの動力を極力使わずに水位差(高低差)を活用したろ過も可能なため、電力使用量を少なくすることができ、省エネルギー化にも貢献します。

セラミック膜ろ過システムの可能性
当社はセラミック膜ろ過システムの特長を生かし、持続可能(サステナブル)な社会の実現に貢献します。

車載式セラミック膜ろ過システム

セラミック膜ろ過システムを簡素化し、トラックに搭載した「車載式セラミック膜ろ過システム」は、操作やメンテナンスが容易で、自ら移動ができるため、熟練した技術者がいない地域でも運転管理が可能です。水道管が敷設されていない地域において、湖や川、井戸などさまざまな水源に移動して、その水を安全な飲用水に処理する、といった使い方ができます。
また、水道管を使う水の輸送には多くのエネルギーが必要ですが、水源近くまで移動できる本システムは、輸送エネルギーの削減にも寄与します。
本システムは、高濁度原水でも安定したろ過が可能なセラミック膜の特長を生かし、豪雨や震災などの災害時にも活躍しています。さらなる発展として、離島や車両通行が不可能な地域における使用に対応すべく、ヘリコプターなどで固縛・運搬できるシステムを開発しています。

コンテナパッケージセラミックモバイル(CPCM)

浄水場を取り巻く事業環境は刻々と変化しており、施設の老朽化、財源不足、技術者不足などの課題がますます顕在化していくことが予想されます。将来にわたり、すべての方々に安全・安心な水を提供していくために、当社は、セラミック膜ろ過システムをコンパクトにパッケージ化した「コンテナパッケージセラミックモバイル(CPCM:Container Package
Ceramic Mobile)」を開発。水道事業体などに一定期間、定額料金で利用が可能なリース方式で提供しています。
将来的には、長寿命というセラミック膜の特長を最大限に活用し、大・中都市で一定期間使用したCPCMを、財源不足に悩む小規模自治体や新興国などに安価に提供するなど、市町村や国の垣根を越えたサステナブルなインフラの実現を目指しています。CPCMの提供を通じてSDGsの達成など、社会貢献にもつなげていきたいと考えています。

オゾン技術 水道水のかび臭などの課題を解決

オゾナイザ

地上20~50kmにあるオゾン層は、地球環境を強烈な紫外線から守っています。水や空気の処理などの分野においては、自然界に存在するオゾンの酸化力を利用した環境にやさしい手法が、私たちの生活を広く支えています。
当社の「オゾナイザ」は高効率のオゾン発生を実現する先進技術です。上下水道施設などに数々の納入実績があります。

オゾン・促進酸化処理(AOP)システム

近年の気候変動の影響により、水道水源のかび臭に関して、高濃度化、
発生時期の長期化、そして低水温期での発生が報告されています。オゾン・促進酸化処理(AOP)システムは、オゾン処理に過酸化水素を組み合わせた処理技術で、かび臭に対する新たな解決手段として注目されています。
オゾンと過酸化水素の適切な注入制御により、高濃度のかび臭の分解、低水温期の処理効率維持、副生成物である臭素酸生成の抑制、後段の活性炭への負荷軽減を実現しました。

ICT技術 水環境に関わる危機の管理・点検・監視・レポートなどをクラウド環境で利用できるICTサービス

WBC(Water Buisiness Cloud)

WBCは、少子高齢化や人口減少に伴う収益減や熟練技術者の不足、気候変動への対応、安全・安心に対する要求など、上下水道事業における社会的な要請に対応し、事業の維持・向上を提供するクラウド型のICTサービスです。施設の監視・管理をはじめ、水環境に関するあらゆるデータの収集・加工・分析が可能なため、水道事業体および地方公共団体の負担軽減や効率化を実現します。また、各種データを記録として残すことができ、上下水道事業に対する信頼性の向上にも寄与します。
2011年にリリースされたWBCは現在、全国約320のお客さまに導入されています(2021年時点)。特に関係省庁からの業務委託もあり、水道事業のクラウドサービスにおいてシェアはトップクラスです。また、大規模な設備投資が不要なため、予算に限りがある比較的小規模な水道事業体にも幅広く導入されています。
今後は、自治体をはじめとするお客さまの期待やニーズに応えるべく、さらなるサービスの拡充を図り、持続可能な上下水道運営に貢献していきます。

WBCの主な機能やサービス
  • 現場の設備にIoTセンサーを導入し、クラウド上にデータを集約して監視データの自動集計や帳票管理、警報通知などを行う広域監視サービス
  • 日常点検や日報、帳票作成などの定型業務の効率化を行うSmart Field Service
  • スマートデバイスを利用して作業内容や気づきなどを管理するSmart Field Viewer
  • 計測値や状態信号を基にして運転維持管理に役立てる相関監視サービス
  • ネットワークカメラを利用した画像監視サービス
  • ストックマネジメントやアセットマネジメントに寄与する設備機器管理台帳サービスや納入実績台帳サービス
  • 蓄積された維持管理データを基に解析や予測を行う性能劣化シミュレーション