生物多様性への取り組み
事業による生物多様性への貢献
当社グループが行っている下水道事業は、人が使って汚した水を処理・再生させ河川に戻します(放流します)。
その際、処理が不十分であったり、未処理下水が放流されると河川は汚れ、その河川水が流れ込む海まで汚れ、そこで暮らす魚や水鳥にまで影響を与えてしまいます。当社の技術によって、生物多様性に対応しているという自覚を持って、事業活動を実施しています。
東京都の多摩川では、高度経済成長期に流入する生活排水、産業排水等が増加し、水質汚濁が進みました。川は泡だらけになり、東京湾に浮かぶオイルボールも社会問題になりました。しかし、下水道が普及し、下水道技術も高度化した現在では、多摩川の水質も改善され鮎も戻ってきました。
水源林保全の取り組み
森林に降った雨水は、地中に浸透し、土の中で時間をかけて汚れが取り除かれ、流れ出ていきます。このような森林のメカニズムは一般的に「水源涵養機能」と呼ばれ、水をきれいにするだけでなく、洪水や渇水も防ぎ、安定した水の流れを保ちます。
また、森の樹木は光合成により二酸化炭素を吸収して酸素をつくり出すため、地球温暖化の防止にも役立っているといわれています。
当社グループは、生活する上で欠かすことのできない「水」を扱う水・環境インフラに携わる企業として、水循環を守り、安定した水源を確保することは使命であると考えています。
その考えのもと、社員が一丸となって水源林の保全に取り組んでおり、あわせて生態系保護や地球環境保全への意識向上も図っています。
具体的な活動として、「メタウォーター奥多摩の森」(東京都)における植樹や草刈りをはじめ、津田里山の保全活動(大阪府枚方市)への参画を通じた竹林整備や枝払いなど、12年間にわたって、さまざまな活動を行っています。
2022年度は、宮城県、東京都、山梨県、大阪府の4都府県において、現地での植樹や間伐、竹林保全のほか、協賛金による支援など20件の活動を実施しました。
2022年度における当社グループの水源林保全活動の実績
「青下の杜」(宮城県)で森林保全活動を実施
「枚方市津田里山ボランティア」(大阪府)における竹林保全活動を実施
「メタウォーター奥多摩の森」(東京都)で植樹や下草刈りを実施
さまざまな生物の食物連鎖が成り立ち産卵や生育場所として機能している干潟の清掃活動
藤前干潟クリーン大作戦
市民団体・行政と企業が協力してラムサール条約登録湿地である藤前干潟に漂着したゴミの清掃活動行っています。