向流式回転選別機(風力選別機)
高精度のごみ選別を実現し、運営・運転経費を低減
廃棄物を選別する過程において、手選別作業の安全性と効率性を高め、選別物の品質の安定を実現する、向流式回転選別機(風力選別機)を開発しました。
1.「不燃物選別機」としての適用
概要
不燃ごみの再資源化の有効性を高めるために、手選別作業前にプラスチック類やペットボトルなどを機械的に、高精度で選別除去します。
特長
不燃ごみを不燃系の「重量物」、可燃系の「軽量物」、あるいは細かな「細粒物」に分別する中で、手選別作業の障害となるフィルム状やシート状の可燃物を「軽量物」として除去します。
- 手選別作業の負荷を軽減(10~30%)することが可能となり、省力化・省人化の効果を高め、運営費の削減につなげます。
- 高精度かつ確実に手選別目的物を選択できるようにし、選別不燃ごみの資源化推進に貢献します。
2.「プラスチック用粒度選別機」としての適用
概要
- プラスチック製容器包装の選別処理に優れた効果を発揮
プラスチック廃棄物を再利用するためには、公益財団法人日本容器包装リサイクル協会が定める「引取品質ガイドライン」に応じた選別を行う必要があり、砂や金属などの異物混入は許されません。
当社では、プラスチック類を軽量プラスチックと重量プラスチックに高精度で分離する技術に着目していましたが、納入実績のある不燃物用風力選別機を応用して、プラスチック類用の向流式回転選別機を開発しました。プラスチック新法*の施行により、自治体がプラスチック廃棄物の収集形態を変えるケースが増えることが予想されており、本機はプラスチック類の処理方法の見直しにも適用できるものと期待しています。
*「プラスチックに係わる資源循環の促進等に関する法律」(2022年4月施行)
特長
- 大きな体積を占める軽量プラスチックを重量プラスチックから効果的に分離し、純度の高い軽量プラスチックを得ます。
- 軽量プラスチック分離により体積の減った重量プラスチック側からは、手選別時に異物である金属などを発見しやすく確実な除去が可能になり、純度の高い重量プラスチックを得ることができます。
- 機器本体を比較的軽量化することにより建築構造(柱や梁)への荷重負担を軽減し、建築費用の削減にも寄与します。