単槽型硝化脱窒プロセスのICT・AI制御による高度処理システム

概要

反応タンク流入負荷変動に対応する空気量制御により、短HRTでA2O法と同等の処理水質を達成するとともに、ICTとAIを活用して統合的に管理することで、送付機の最適吐出圧力を必要空気量からリアルタイムに演算し、吐出圧力を制御することにより送風電力を削減します。

実施者

メタウォーター・日本下水道事業団・町田市共同研究体(国土技術政策総合研究所の委託研究)

実証フィールド

成瀬クリーンセンター(東京都町田市)

実証年度

令和元年度~令和2年度


技術の概念図

特徴

ICTを活用した空気量制御による短HRT(滞留時間)の実現

NOx計とNH4計により負荷変動に応じた空気量演算を行い、単一槽内において最適な好気・無酸素ゾーンをフレキシブルに形成し、従来高度処理に比べて短い滞留時間で窒素を処理することが可能となりました。
また、従来高度処理で必要であった、循環ポンプと撹拌機が不要であるため動力費を縮減することが出来るようになりました。

ICT活用による設備連携、圧力最適化による送風電力削減の実現

従来技術では、別々に制御を行っていた反応槽設備と送風機設備を統合制御することが可能となり、必要空気量から送風機の最適吐出圧力をリアルタイムに自動演算し送風電力を削減することが出来るようになりました。

AIによる季節変動等への対応、運転調整負担軽減の実現

必要空気量演算の制御パラメータを機械学習機能により自動チューニングし、チューニングに掛かる負担を軽減しつつ処理水質の安定化を実現することが可能となりました。