2020年のニュース

IR資料
2020年10月28日

2021年3月期第2四半期決算説明会 主な質疑応答

 2020年10月28日開催の決算説明会の主な質疑応答をお知らせします。

新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、海外事業の売上、利益が前期実績を下回ったとのご説明ですが、具体的内容について教えてください。

 海外の取引で出荷遅れが生じ第2四半期では若干の減収減益となりました。売上自体が無くなったものではなく通期では問題ないレベルと見ています。

新型コロナウイルスの感染拡大により、従業員が感染するリスクや、営業・サービス活動が影響を受ける可能性はないでしょうか。

 上下水道やリサイクル施設の設計・建設、運転・維持管理、運営に関わる当社グル ープ従業員が新型コロナウイルスに感染するリスクはあります。そのため防護用の マスクをはじめ、衝立、アルコール消毒液など必要なものは現場に漏れなく配布し 感染予防を徹底するよう本社でバックアップしています。
 当社グループの事業への影響ですが、現場へのヒアリングを実施しており、目下大きな影響は出ていません。お客様に努力いただいている結果であると感謝しています。

受注関係

受注高は前期実績を78億円上回り好調ですが、受注案件の採算性や受注環境、競争状況等による年間計画1,400億円の達成見通しについて教えてください。

 お客様への提案活動に注力し認めていただけいた結果として受注に至っています。 案件の収益性についても、きめ細かく管理しており受注段階で粗利は想定通りに確保できています。
 競争環境については比較的優位に展開できていると思います。今後も新製品を投入し続け優位性を確保したいと思います。

今後も売上高を上回る受注高が続くでしょうか。

 将来を見据えて開発を前倒ししており、新しいビジネスの展開も合わせ、受注を拡大していきたいと思います。今後、大きな環境変化が予想されますが、ネガティブな意識は持っていません。

政府による国内の上下水道政策への変化は見られるのでしょうか。オリンピック関連の建設が終わり、今後2~3年は建設投資が増加し、売上が拡大すると見ても良いでしょうか?

 デジタル庁の創設など、政府は率先してIT政策を進めようとしています。当社はこれまでWBC(Water Business Cloud)で、アセットマネジメントや広域監視サービスなどのノウハウを培ってきましたが、今後これらが注目されるステージが到来すると期待しています。
 一方、建設投資については、政府予算全体との関係で予測が難しいと考えています。 今回の新型コロナウイルスの影響で考えますと、各都道府県の知事の意見が強く反映される事例が数多く見られ、地方でどれだけビジョンを策定し、それを実行に移せるのか動向を見守っていきたいと思います。

通期業績予想の修正

通期業績予想の上方修正と、その背景となった退職給付信託に拠出している株式の売却について教えてください。

 年金資産運用におけるボラティリティの低減は、以前から課題でした。 これらは、みなし保有株式に該当するため、コーポレートガバナンス・コードに対応する観点からも必要でした。今回、これを解消する時期が到来したと判断し売却を決断したものです。

次期中期経営計画

「中期経営計画2020」の達成見通しが立ったとのことですが、次期の中期経営計画 の公表時期、計画期間、注力点などについて教えてください。

 当社は長期ビジョンとして、設立20周年となる2027年度(2028年3月期)に売上 高2,000億円を目指しています。基本的には、2027年度に向けたセカンドステージとして次期中期経営計画で、しっかりと事業拡大を進めていきたいと考えています。 計画期間については、1つの大型案件を受注し売り上げるまで5年を要すため、3年では短いと思う反面、5年では2027年度に対し中途半端な位置づけになる懸念もあります。様々な事象を総合的に考えながら、検討していきたいと思います。

2021年3月期の営業利益が本日公表された105億円になったと仮定して、次期中期経営計画では、本業ベースの利益がこれを超えていくと自信をお持ちでしょうか。 発射台としては、あくまでも本業の営業利益の91億円と考えるべきなのでしょう か。

 発射台は、91億円で考えていただきたいと思います。 現在検討中の施策をどんどん展開していけば、おのずと2027年度の目標に近づくと思っており、その過程で105億円も視野に入るべき数字であると認識しています。

ESG・その他

CPCM(コンテナパッケージセラミックモバイル)のビジネスの展望について教えてください。

 面白い取り組みであり、考えてみようというお客様の反応はあります。まずは大都市で使っていただき、良さを実感していただくことが必要です。また、リース料のコストを考えると、据付費用や電気・薬品代等を合わせると、一人当たり30円/月*追加負担していただく必要があります。(*2万人に30リットル/人の給水を行う場合)これらがクリアされれば、いずれ拡大できると期待しています。

統合報告書(メタウォーターレポート2020)を拝見するとESGのマテリアリティの 特定、公表がなされていないように思いますがいかがでしょうか。

 統合報告書の38ページに記載の「当社グループのESG活動」として重要テーマをあ げていますので、具体的なKPIが設定されていないとのご指摘と受け取ました。例えばペーパーレス化やオフィスの使用電力の削減といった目標は設定できるのですが、 本当にやらなければいけないことは、世の中の環境に貢献していく製品やシステム を生み出していくことだと思っています。無理やり目標設定をすると、ねじ曲がったかたちで結果が出されてしまうことも考 えられますので、真正面から取り組んでいく中で答えを出していきたいと思います。

気候変動への対応について、例えば、将来ビジネスをカーボンニュートラルにしてい くといった目標はお持ちでしょうか。

 現時点では具体的な目標値を持っておりませんが、風水害といった甚大な災害など、当社に直接関係がある気候変動による事象が緊急の課題として発生しています。こういった緊急課題を達成しながら、CO2削減、海洋プラスチック問題などの重要課題についても、ソリューションを提供していきたいと思います。

昨年自社株式を取得されましたが、今後の使途について教えてください。

 コロナ禍、今後の状況が読み難いこともあり、もう少し様子を見させていただきたいと思います。