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ニュースリリース
2011.7.19

下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に当社技術が採用
- 「超高効率固液分離技術を用いたエネルギーマネジメントシステム」について -

国土交通省が実施する下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)において、メタウォーター株式会社(社長:木田 友康、本社:東京都港区)の提案した「超高効率固液分離技術を用いたエネルギーマネジメントシステムに関する実証事業」が、実施事業として採択されました。

本実証事業は、下水汚泥処理における徹底的な固液分離と資源回収を基本コンセプトに省エネ・創エネ両面から新たな下水処理フローを構築するものであり、エネルギー全体をマネジメントする「エネルギー自給型下水処理場」を目指すものです。(日本下水道事業団殿と共同研究体で実施)

革新的技術である「超高効率固液分離」「高効率高温消化」「スマート発電システム」からなり、これらを組み合わせてシステムとして機能させることにより、温室効果ガス排出量90%以上※、建設費10%以上、維持管理費40%以上の削減効果を実証します。

※温室効果ガス排出量は、汚泥焼却時の排出量を含む

背景

日本の下水処理場からの温室効果ガス排出量は、合計700万トン以上/年(2007年 国土交通省HPより)となっています。国内の温室効果ガス排出量を90年比25%削減することが目標とされている現在、処理場での使用電力の削減や再生可能エネルギーの回収技術を開発することが急務とされてきました。

このような状況の中、下水汚泥の再生可能エネルギー化技術のシステム化・実用化を加速し、国内外への普及を加速させるため、下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project)が、国土交通省により実施することになりました。B-DASHプロジェクトの施策効果としては、エネルギー自立型下水処理場を構築し、大幅なコスト低減や温室効果ガス排出量の削減、革新的技術の国際標準化、実証施設のサイトセールスの活用による水ビジネスにおける国際展開の支援などが挙げられます。

メタウォーターでは、このプロジェクトの方針に合わせて、水処理系、汚泥処理系、エネルギーマネジメント系の各革新技術を開発しており、今回はそれらをシステム化して新しい下水処理場の提案・実証を行うものです。

概要

実施者:メタウォーター(株)・地方共同法人日本下水道事業団 共同研究体
実証フィールド:大阪市中浜下水処理場

本実証事業は、徹底的な固液分離と資源回収を基本コンセプトに省エネ・創エネ両面から、下図の通り3つの革新的な技術を活用し、下水処理場全体をマネジメントするものです。これによりエネルギー自給率を向上させ、同時に温室効果ガス排出量や建設費、維持管理費の削減を目指します。

本システムは、流入下水に対する徹底的な固液分離(超高効率固液分離)を行い汚泥と処理水を分離し、水処理系での流入負荷低減による省エネルギー化を図ります。汚泥処理系では、高効率高温消化を行い、生ごみを取り込むことでバイオガス回収量をさらに増大させ、スマート発電システムによる創エネルギー化を図ります。

革新的な下水処理場の概念

各技術について

1. 超高効率固液分離

流入下水に対して一次処理として、上向流ろ過による高効率な固液分離を実施します。これによりろ過水中のSS、BOD等が効率的に除去され、省エネルギー型(曝気動力20%減)の水処理運転を可能にします。あわせて生汚泥が効率的に回収(生汚泥40%増)され、余剰汚泥が減少する(40%減)ことから、創エネルギー型の汚泥処理システムの構築が可能となります。
 本技術は平成17年3月にSPIRIT21(国交省下水道技術開発プロジェクト)で開発した合流改善技術を、平成21~22年度国交省新世代支援新技術活用モデル事業において省スペース型初沈代替法として改良し、さらに今回除去率を高める工夫をして超高効率な技術として実証します。

2. 高効率高温消化

短い滞留時間(5日程度)で消化処理可能な担体充填型の高温消化処理技術です。担体効果で負荷変動に強く、アンモニア濃度制御等の消化阻害を防止する自動制御技術により安定した運転が実施可能で、鋼板製タンクの採用により、設計の自由度が高く、槽下部の堆積物浚渫作業も不要となります。生汚泥に加えて、生ごみを加えることも可能となり、多くのバイオガスを回収可能です。また、消化槽の小型化により鋼板製で槽を製作することも可能となり、建設費を大幅に削減できます。
 本技術は、日本下水道事業団との共同研究「中小規模処理場に適した下水汚泥等からのエネルギー回収利用技術の開発」により、平成20年度からパイロットプラント(熊本県八代北部浄化センター)で実証中です。安定運転(品質安定、連続稼動実績)および消化性能を確認済みで、今回、実規模施設による実証となります(日本下水道事業団は主に本技術の研究を実施)。

3. スマート発電

回収バイオガスを100%活用可能で、発電効率が非常に高いハイブリッド燃料型の燃料電池発電を行い、かつプラント運転最適化制御と組み合わせることで使用電力の削減が図れるシステムです。下水処理場全体のエネルギーマネジメントを行うことができるため、高いエネルギー自給率を達成します。
 山形市浄化センターおよび熊本北部浄化センターに導入済みの消化ガス用燃料電池技術を発展させ、都市ガス・消化ガスの両燃料に対応可能な、流量(混合比)を制御する高機能改質システムとして実証中です。

3つの革新技術の構成

今後の当社の取り組み

今年度中に5,700m3/日規模の水処理設備(超高効率固液分離)、0.5tonDS(生ごみ含む)/日規模の汚泥処理設備(高効率高温消化、スマート発電システム)を大阪市中浜下水処理場に設置し、実証に入る予定です。

以上

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