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ニュースリリース
2010.5.14

浄水処理における凝集性評価装置「凝集アナライザ」の発売について
- ジャーテストの結果を数値化、推奨凝集剤注入率を自動連続演算する装置を開発 -

メタウォーター株式会社(社長:松木晴雄、本社:東京都港区)は、上水道・工業用水道分野の凝集プロセスにおけるフロック形成状態を評価する装置「凝集アナライザ」を発売します。
 本装置はフロック形成状態を世界初の凝集性評価手法の「集塊化開始時間測定法(補足資料)」を用いて、数値化します。評価結果として、「集塊化開始時間」「推奨凝集剤注入率」を演算出力します。これまでの「熟練技術者のジャーテストによる総合的評価」を自動かつ最短15分周期でデジタル的に評価し、高い客観性・再現性があります。また、高度制御への応用も期待が持てます。

1.開発の背景

浄水処理における凝集プロセスは以降の沈殿・ろ過プロセスに与える影響が大きく大変に重要なものです。しかしながら凝集制御は自動化が難しく、一般的にはジャーテストによる凝集性の計測・評価が行われており、これは熟練技術者の豊富な知識と経験に支えられてきました。
 一方、熟練技術者は団塊の世代であることが多く、今後不足していくことが危惧されます。さらに、水質管理の高度化が求められている中、凝集制御における労務改善・凝集剤の減量が期待されています。
 その中で当社は、これまでの熟練技術者の知識と経験による評価をセンサーによる数値的評価で実現することを目指しました。凝集性の良いフロックはその初期段階であるマイクロフロックの形成時間と相関があることに着目し、当社の光技術を応用した新型フロックセンサを使用した世界初の凝集性評価手法「集塊化開始時間測定法」による「凝集アナライザ」を開発しました。

2.装置の概要

凝集アナライザ

4層の各注入率(A~D)での集塊化開始時間をグラフ化し、目標集塊化開始時間になる推奨注入率を自動演算

サンプリング水を装置内に実装した4つの水槽に引き込みそれぞれ異なる注入率の凝集剤を注入し、急速攪拌を実施。フロックセンサで平均フロック粒径を連続測定します。
 平均粒径の変化(成長)を集塊化開始時間として計測し、目標の集塊化開始時間になる注入率を自動演算します(CPU部)

3.特長

  1. 凝集剤注入後のフロック形成の良否をデジタルに評価します。
    ・数値化手法として当社独自の「集塊化開始時間測定法」(世界初)を採用。
    ・平均粒径を当社光技術応用の新型フロックセンサで直接計測。
  2. 平均フロック粒径を直接測定するため、高い再現性と客観性を実現。
    凝集剤の使用量適正化、発生土の抑制に寄与します。
  3. 採水、測定、演算をすべて自動化。従来のジャーテスト作業を省力化します。
  4. 測定間隔は最短で15分です。
  5. 測定結果をRS485伝送出力し、遠方からの監視も可能です。

4.今後の取り組み

本装置を適用することにより、「沈殿池の滞留時間等の施設要件変動」「沈殿処理水管理目標値の変更」等を目標注入率演算にフィードバックする制御、フロキュレータ目標回転数演算制御などの実現が期待できます。これらの凝集処理における高度制御の実現を目指して更なる研究開発を推進中であり、今後ともお客様のニーズにお応えしてまいります。

5.仕様

外形寸法 1000mm(W)×750mm(D)×1660mm(H)
重量 約250kg

6.発売開始日

2010年5月20日

7.販売価格

装置本体 9980(千円)

8.製作納期

標準納期 4ヶ月

補足資料 集塊化開始時間測定法

1.集塊化開始時間とは

凝集剤注入からフロックが成長開始するまでの時間(下図参照)

2.集塊化開始時間の特性(注)

施設(撹拌強度、滞留時間)、原水濁度に応じて、適正な集塊開始時間(目標集塊時間T0)がある
 集塊化開始時間Tsが長いと後段のフロック形成に悪影響
 集塊化開始時間Tsが短いと過注入になる

  Ts << 目標集塊時間T0 Ts >> 目標集塊時間T0
原因 過剰注入 低水温、藻類、注入不足
対処 凝集剤低減 凝集剤増加

注)上記は北見工業大学殿に御協力いただいた研究により明らかになったものです。
論文「急速攪拌による粒子集塊化の動的挙動と粒子数の低減化に関する研究」 水道協会雑誌第76巻第5号参考

以上

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