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ニュースリリース
2009.7.15

下水再生水システムを開発
- 東京都下水道局殿と共同開発、国内で初めてセラミック膜を再生水へ適用 -

メタウォーター株式会社(社長:松木晴雄、本社:東京都港区)は、東京都下水道局殿と共同で、当社のコア技術であるオゾン発生装置(オゾナイザ)とセラミック膜を用いた「下水再生水システム」を開発しました。

本システムは、最終沈殿池越流水を原水として、再利用水を得るシステムです。セラミック膜にオゾン発生装置(オゾナイザ)を組み合わせることにより、膜ろ過流束が従来の2倍(当社比)となり低コストで省スペースなシステムとなりました。また、処理水質は濁度0.1度以下、色度3度程度と親水用水基準を充分に満足します。

開発の背景

  1. 近年都市部では、水辺空間の創造やヒートアイランド対策としての打ち水など、新しい水資源が必要となっていますが、そのための充分な水資源が確保されていない状況です。一方、下水処理水は、日本国内で年間140億m3と水量が多く、しかも安定していますが、現在では下水処理水の再生水量はその約1.5%にすぎません。そこで、この下水処理水が都市部における貴重な水資源として注目され始めています。
  2. 平成20年度現在、東京都下水道局殿は、下水処理水の約9%(約52万m3/日)を再利用しています。その用途は、下水道施設の洗浄や機器冷却用に約78%、清流復活事業用に約20%、水洗トイレなどの雑用水に約2%などです。東京都は、「10年後の東京」計画で豊かな都市生活を送るために限られた水資源を有効活用し、都市の様々な場面で再生水の導入を進めると述べており、今後も積極的に再生水の活用を進めていくこととしています。
  3. その中で当社は、品質・安定性が高く経済的に優れた「下水再生水システム」を開発することを目的として、東京都下水道局殿と共同開発を行いました。芝浦水再生センターにオンサイト実験装置を設置し、膜ろ過流束が4m/日と極めて高い条件下でも、薬品洗浄を行わずに約5ヶ月間安定した膜ろ過運転ができる技術を開発しました。この技術が評価され、一般競争入札を経て、当社は東京都下水道局殿から今回7,000m3/日の下水再生水施設を受注しました。

下水再生水システムの概要

  1. システムフロー

    オゾン処理工程 ⇒ 凝集工程 ⇒ セラミック膜ろ過工程

  2. システムの特長

    1)オゾン発生装置(オゾナイザ)の特長

    最大の特長は、オゾンを凝集改善に使用した点です。つまり、オゾンを少量添加することにより、原水中に含まれる微細な固形物の表面性状が改質され、固形物が容易に凝集するようになります。その結果、膜閉塞を防止することができ、従来の2倍(当社比)もの膜ろ過流束にて安定した運転ができるようになりました。
    また、オゾンは微生物やウィルスを不活性化し、色度や臭気除去もできます。

    2)セラミック膜の特長

    強度が強い、耐薬品性が高い、膜破断がない、膜寿命が長い、という特長があります。膜孔径が0.1µmのMF(精密ろ過)膜であり、微生物やクリプトスポリジウムなども除去できます。
    また、使用品が廃棄物とならず無機製品として再利用でき環境に優しい材質です。

    3)良質な処理水質

    色度3度以下、濁度0.1度以下と極めて良好な処理水質が得られ、この値は「下水処理水の再利用水質基準等マニュアル」で掲げられている親水用水基準を充分に達成できます。

    4)省スペース化

    従来に比べて高い膜ろ過流束(4m/日)での運転を実現(処理能力向上)したことにより、設備の設置スペースのコンパクト化が図れます。

    5)維持管理が容易

    セラミック膜は膜破断が無く、耐久性の高い膜であり、また遠隔監視による自動運転が可能なため、維持管理が容易です。

今回受注案件の概要

1. 納入場所 東京都下水道局芝浦水再生センター内
2. 再生水量 7,000m3/日
3. 主要設備 生物膜ろ過装置φ4.5m×4槽、オゾン発生装置2.5kgO3/hr×2台、セラミック膜108本(9エレメント×6モジュール×2系列)
4. 受注金額 約10.7億円(税込み)
5. 建設スケジュール 本年度中に行い、来年4月の供用開始に備えます。

今後の当社の取り組み

下水再生水の市場は今後徐々に増加することが予想されます。そこで、システムの低コスト化を図ると共に、システムへのRO(逆浸透)膜の追加なども検討しながら、多様な水質への適用を可能とし、お客様のニーズにお応えしてまいります。

添付資料:「下水再生水システム」概要(フロー)図

下水再生水システム概要(フロー)図

以上

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